はわわ! およよよよ~ ほにゃぁぁぁ 〈エリー・コニファーについて言えること〉

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【この世界に至るまでのあらすじ】夢の中で戦闘訓練をするようになってから、何か上位の存在から呼びかけられるような気配がしていたのですが、先程の仮眠中にも脳裏に呼びかける声が…。これは古代の言葉?いえ、どこか遠いけれど、豊穣の大地の、懐かしい響き…。私と近しい何か…?この懐かしさに身に覚えがあった私は、お屋敷の図書館へ。懐かしさの感覚は、図書館にある、伝説の物語シリーズの棚に収められている数十冊から醸し出されるものでした。でも、どうして今この感覚が…?
そして棚の中から白紙の本を見つけた瞬間、その本がまばゆい光を放ち、私は本の中へ吸い込まれてしまいました!

夢の中で呼びかけられた声と同じ声に目を覚ますと、私はハイラルの地で100年眠り続けていたリンクさんになっていました。
白紙の本はきっと、これから私がリンクさんとして冒険した軌跡が書き記されてゆくのでしょう。
ハイラルの地でリンクさんとして奮闘する私の様子を、皆様に見守って頂けたら幸いです!
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みなさんはこの文章が何かわかりますか?

 

そうです。これは、エリー・コニファーの「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」配信ページから引用したあらすじ文です。とてもわくわくする文章ですね。ゲーム実況にここまで気合が入ったあらすじが書かれているのって珍しくないですか?
いや、正確に言うとゲーム実況配信ではありません。文中にあるように、お屋敷にある本の世界で、コニファーがリンクさんとして冒険する様子が、妖精通信によって我々のもとに配信されているのです。そのためゲーム配信ではないわけです(※ブレスオブワイルドは本の中で紡がれる物語ですが、不思議なことに我々の世界ではゲームとして認知され広まっているようです)。

 

エリー・コニファーはお花の妖精であり、お屋敷で働くパーラーメイドです。今から3ヶ月前、バーチャルライバーとしてにじさんじからデビューしました。

nijisanji.ichikara.co.jp

私は彼女の配信を半数も見ていない浅いリスナーですが、本記事では、私が感じた彼女の面白さを簡単ながら書いていこうと思います。


まず最初のフックとしてこの動画を見てほしいです。30秒も見れば全てを察することができます。


重大な配信事故に気付いたエリー・コニファーの鳴き声【にじさんじ切り抜き】


「はわわ~」「およよよよよ」「ふにゃあああ」といった、令和生まれの人物とは思えない口調が特徴的です。本気か?と最初は思いました。(ちょっとドジな)メイドだから「はわわ~」なのでしょうか?大真面目に?令和の時代に?
時代と言うなら、VtuberのRPの形骸化が嘆かれがちな昨今に、この徹底ぶりには目をみはるものがあります。もっとも、RPをできている・できていないで見るのはダサいですが…。

バーチャル日本といったような語法も使いません。我々とは別世界にあるお屋敷でパーラーメイドとして生活しています。パーラーメイドは主に給仕を担当する役職です。配信でも我々リスナーに紅茶を入れてくれる場面があります。その詳細な仕事内容やファミリーの存在などのディテールは彼女の配信で語られています。

オフコラボ等で日本に来る際は、馬車に乗せてもらい、森の中を進むと途中でカーテンを閉められて……やがて空気の変化を感じるなかカーテンが開けられると、ビル群の中にある馬を繋ぐ場所に到着していて、そこから徒歩でレンガ造りの建物(東京駅)の電車に接続するらしいです。なんか話を整理したら夜行バスが東京駅のバスターミナルに着く描写に見えてきました。
我々の世界にいないので、ゲーム実況に関してもゲームに見えるけど「植物さんの記憶」だったり「夢の中の戦闘訓練」だったり「その世界へワープ」だったりします。「ゲームの音小さいですか?」とは時々言いますが、便宜上ゲームと言ってることを補足します。


もう一つ特徴を上げるなら、スーパーチャットが投げられた際のリアクションでしょうか。
コニファーはスパチャを極力全部拾うタイプです。スパチャは紅茶に例えてスパティーと呼ばれます。
また、1~999円の青色のスパチャが投げられた際は「お水ありがとうございますぅ♡」のように、金額で変わる色に対応した比喩が使われ、緑のお花(1000~4999円)、黄色いお花あるいはオレンジティー(5000~9999円)、ほよぉぉぉぉぉぉぉぉぉこれは情熱的な真っ赤なお花ぁ~~~!!!!!しゅごいですぅぅぅぅ(10000~50000円) といった生き生きとしたリアクションをします。

ほよよ~な性格のキャラが、突然投げられる万札に「しゅごい♡しゅごいいいいいいいい♡」と全力で喜ぶ様子は見応えがあります。はっきり言って初見はかなり笑いました。
その性質上、コニファーの雑談配信はスパチャ読みが連続するので時間に対して話が薄めです。しかし、このスパチャ反応芸は間違いなく彼女の魅力であり、もはやキャラクターを構成する要素の一つであると思います。

 


さて、目立ったポイントを紹介しましたが、これらはあくまで表層的な部分です。いうなれば、月ノ美兎でいうところの「ムカデ人間」や「洗濯機」のようなネタっぽいキャッチーさと言いましょうか。
実際、私はネタ的な観点でコニファーの配信を視聴していた部分がありました。

しかし、その視聴態度を改めることになる一つの転機が起こります。
それは、きん玉くさ男の一件です。

https://i.imgur.com/CYJeXuu.png


いつかの配信中、きん玉くさ男を名乗るアカウントからスパチャが投げられました。
コニファーはそれをいつものように読み上げます。


「ほよおおおおおおお!!! えっえっきん玉くさ男草さん!?! ああ赤色のベンザ!ほえええええええ!あ、ありがとうございます! これは、お薬の名前ですよねたしか。ほぇぇぇぇぇありがとうございましゅうううう。これはよく効きそうですぅ~ ふゃぁ~」

このように躊躇いなく感謝を述べました。
コメント欄は一瞬の驚きのあと、「名前草」「セクハラやめろ」とざわつき始めます。
空気が怪しくなってきますがコニファーは態度を変えません。

「ほよ? セクハラ? セクシャルハラスメントですか? 」
「なにか私セクハラなこと言っちゃいました?」
「ほよ、ほよよ、およ」
「読んじゃまず、えっと、うんと、」
「ベンザはお薬の名前ですよね、大丈夫ですか?」
「『なんでもない』『気にしない』『大丈夫』ですか? 」
「ほよ~びっくりしちゃいました。なにか言ってはいけない言葉を言ってしまったのかと…(安堵)」

といった流れで、荒れかけた場を収めてみせます。
私はこの一件を見て、エリー・コニファーは本当に本気なんだ…と理解しました。畏怖さえ感じます。(きん玉くさ男さんは名前が終わってるだけで、風邪のコニファーに赤のベンザと称して1万円投げる男です)

 


そしてもう一件。

https://i.imgur.com/McXxEMh.png


これです。

4万人記念配信の開始前に時限爆弾のように仕掛けられた「ლ(╹◡╹ლ)ㄘんㄘん」です。

基本的に、配信中に投げられたスパチャはその時に反応して、それ以外に投げられたものは配信後半にスパチャ読みタイムを設けて読みます。
「ლ(╹◡╹ლ)ㄘんㄘん」がどう処理されたのかは、動画で是非確かめていただきたい。


セクハラスパチャを天才的発想で捌くエリー・コニファー


私はめちゃくちゃ笑いました。
4万人記念歌枠配信の本編がエモ方面で良かっただけに、泣きと笑いで感情をめちゃくちゃにされました。

 


そして記念歌枠の翌日のことです。リスナーからの質問と回答に注目すべきやりとりがありました。
その質問を意訳すると「自分のスパチャのメッセージが相手を不快にさせていないか不安なことがある。どう思いますか?」という内容です。

コニファーはこう答えます。

「そういうスパティーが投げられても、どう捌くのかはライバー自身が決める」
「気にしないよとか、ありがとうと思ってたら、そういうふうに取り上げる」

まさに言行一致。かっこいい……。
偶然ながら、前述の2件について間接的に意思表示をする形になりました。
こういった流れを見て、私はエリー・コニファーのことを信用させられてしまいました。恐ろしいことです。
(※他の人に迷惑がかかるようなことじゃなければという前置きがあるので、誤解なきようお願いします)

 


ここらでみなさんお気づきかもしれませんが、このブログはスパチャ捌きに関する件を書きたかっただけです。スパチャ捌きに感動した(笑った)ことを書きたかっただけで、布教部分はおまけです。

ですが、せっかくなのでもう少し書いてみます。


ここで改めて冒頭の引用文を読んでみてみませんか。
きっと印象が変わっていて、特殊な設定も少し受け入れられるようになりませんでしたか? まあなっていないかもしれません。
実は、他のゲーム配信(まあゲームじゃありませんが…)をやる際の予告もちょっと凝っていて、Twitterでの予告が面白いんです。

 これはいわゆる壺をやる時の予告ですね。

 

 これは8分音符ちゃんの時ですね。

ド定番のゲーム配信も、こういう予告の仕方をすることで一味違う面白さがあってすごく良いですね。

 

ちなみに「ゼルダの伝説ブレスオブワイルド」配信が一番おすすめです。これがダントツで面白いです。他が面白くないとも言えます。

 

本当におすすめしたいのは、「ლ(╹◡╹ლ)ㄘんㄘん」の件があった4万人記念の歌枠配信です。


【初歌枠】4万名様ありがとう配信【#エリーコニファー/#にじさんじ】


エリー・コニファーの世界観を一通り把握し、親しみをもってから見るこの歌枠はまさに完全神回でした。
ライブを意識したような構成になっていて、正直言って今年見た配信の中で5本の指に入るくらいの満足感がありました。コニファーの人物像を意識したセトリの良さに舌を巻き、はわわのコールアンドレスポンスに笑い転げ、待ってましたのアンコール、そして本質すぎるMCからのラストの曲……すべてにエンターテイメント性がありました。歌枠本編に続く2時間に渡るスパチャ読みタイムも、エンドロールの祝祭感というか、トゥルーエンドめいた空気もあって悪くない時間です。これが最終回かと思いました。(スパチャ読み2時間て長すぎワロタ)

 

 

さっきも書いた通り、スパチャ読み芸のことを書きたかっただけなので、結びの言葉が特に思いつきません。このまま終わります。

ブレスオブワイルドが面白いのでオープンワールド系のゲームが向いてるのかなと思います。コニファー、GTA配信とかやってみてほしいですね。やっぱりやってほしくないかも。


エリー・コニファーさんの益々のご活躍をお祈り申し上げます。

www.youtube.com