最近読んだ漫画とかの話するわ

■ぼっち・ざ・ろっく! 1~2巻

 いや~おもしろいっす……
この漫画ってTwitterできらら公式アカウントがいかにもTwitterウケしそうなぼっちネタのコマをオタク用の画像素材として配布してた時に「今日も一日がんばるぞい」の二匹目のドジョウを狙いやがってと思った印象が強くてあんまり信用してなかったんだけど、きららセールでオタクがぼっち・ざ・ろっく!も買えとわざわざリプライで勧めてきたから77円だしついでに買ったるわと思って買った。1巻読んで即決で定価の2巻も買うくらいには面白かった。

まあ初期のネタはぼっちちゃん(作中でぼっちちゃんと呼ばれています…)のぼっちぶり推しはそのTwitterの印象に近いんだけど、話が進むほどギャグもストーリーも面白くなっていく。最初はぬるい感じの読み心地で、バンド結成あたりからキャラ同士が噛み合ってきて出来上がってくる感じがある。ぼっちちゃんの陰キャぼっちネタオチに対する他キャラのリアクションが困惑多めからだんだん強めのツッコミになってきてから面白い。ギャグも加速してぼっちちゃんの顔面が崩壊したり溶けて死んだりする。「ぼっちちゃん死んじゃった…」「新しいギタリスト探さなきゃですね…」←ここ一番好き。

ぼっちちゃんは2~3年間毎日6時間ギターを練習してきてネットでは演奏動画も評価されてる実力派なんだけど、チームプレイのバンドではぼっち故に実力を発揮できない……というオタクが好きなやつ、好き。
バンド仲間を得てもネットの承認欲求はバリバリに持ち続けてるのが良い。
ぼっちでも輝きたいつってギターを始めて、バンド組んでも承認欲求が全然原動力であり続けてる感じが良い。演奏動画よりmy new gear…でコスパ良くいいねを稼げることに狂って散財する回マジで好き。けいおん!の逆の漫画かもしれん。

キャラが地で頭身高めなのが意外。扉絵とかライブシーンの見せ場ではコマ割りが4コマじゃなくなって、大コマで顔面偏差値の高さを見せてくるあたりギャグとのメリハリがあり良いし、頭身高め時のぼっちちゃんの目つきが鋭くなってかっこいい顔になるの好きになっちゃうね……(古来よりオタクは前髪目隠れキャラが好きなため)。

 

 

 

 

■上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花 1巻 


大学生が酒飲む百合漫画。
黒髪ロングの修士やってる先輩が煙草に火を付けるページをフォロワーが貼ってたのが気になって買った。俺はフォロワーが面白いと言っていた本を密かに買う男なので。
思ったより百合の趣が強い。タイトルで百合と銘打ってるからそりゃそうか。
CPの可能性があり、話運びに酒がある感じ。誰と飲むか、飲みたいかみたいな。
主人公の上伊那ちゃんが酒を飲むと百合の眼光になってしまうので、自分としてはうおっっとなる。
美人の郡上先輩(院生)が昼から缶ビール開けて煙草吸ってるのが良すぎる。
「まつげが長い」は百合作品に頻出する表現だと最近覚えた。
百合を楽しまないと面白さはそんなにかな。雰囲気が良い(先輩が喫煙してるので雰囲気に大幅加点されてる)。
寝酒にアブサン飲むことある?
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」の捩りだって今気づきました…。

 

 

 

■児玉まりあ文学集成 1~2巻

児玉まりあ文学集成 (1) (トーチコミックス)
 

 

フォロワーが面白いと言ってたので知ってタイトルが気になったから読んでみた。
文学少女である児玉さんが笛田君を文学的に鍛えたり文学的実践をしたりラブコメしたりする漫画。

可愛すぎるね……。なりてえよ俺も、文学少女に…。
このくらいの書き込みの絵柄が一番可愛いまである。
書き込みの少ない絵柄だからこそ、児玉さんの文学レクチャーが読めるというか、言葉が際立つというか、雰囲気がいいね……。
この漫画のラブコメ要素を楽しんでる時、俺は世間の僕ヤバ読者たちの逆張りをしているねという謎の感覚がある。


笛田「文学少女は本物の星だって言葉だけで作れるんだから」

児玉まりあ「笛田君にはね 私の事が髪の長い美少女に見えてるんだって」

ここ好きすぎ。

「笛田君の妄想が私を守ってるの」好きすぎ。

好きなシーンを書き出してみたけど全然伝わらないな…。

当たり前に学校で酒飲んでる橋本さん狂ってて好き。


各話に参考文献が示されているんだけど一冊も読んだことがない…。
一話の比喩の練習回の参考文献の『溶ける魚』だけは一瞬立ち読みしたことがある。自動記述ってどんなもんなんだろと思って手に取ったんだけど、これを読む人間はレベルが高すぎる…とそっ閉じした。
児玉さんが「木星のような葉っぱね」で葉っぱと木星との関係が生まれた(言葉の上でだけ)らしいことに言うほどそうか?と思ったし、他の比喩も美しさは感じるけどようわからん状態だったんだけど、『溶ける魚』が参考文献と知ったことで、この回の比喩ってシュルレアリスム的なノリだったのねと腑に落ちた。『シュルレアリスムとは何か』を何故か読んでいたので(なぜ?)。

各話にそういうのがあってまだ楽しめる余地があるんだと思うと参考文献の文学に手を出してみたくなる。しかし絶対に読みきれないことが経験からわかってるので俺は漫画だけを楽しむぜ。


一番好きなエピソードは、他の文学少女が完成する前に殺してしまう回かな。ちょっと怖くなったね。

 

 

 

■推しの三原則


フォロワーがおすすめしていたので読んでみた小説。めちゃくちゃ面白かった(笑った)。

底辺地下アイドルでありロボット工学者でもある大月みくりは『三原則』を搭載したAIオタク(アンドロイド)を作る。

1、周囲のみんなに不愉快に思われるような行動をしないこと(いい匂いがすると望ましい)。
2、推しをお金で支援してくれること。ただし、程よく。
3、推しのことが好きであること。

この三原則に基づき行動するAIオタクは周囲の模範となり、クソほど荒れてる大月みくり現場の治安を改善していった。理想のオタクであるAIオタクが普及すると人間のオタクが必要とされなくなり、ついには【厄介】が人間のオタク全てを指す言葉になった。そんな世界でオタクに目覚めてしまった木下あみは、テロリスト集団【家虎】の一員となり……。みたいなSF小説SF小説なのか。

これ、アイドル物じゃなくてドルオタ物なんですよね。ドルオタディストピアSF。

笑ったのが地下のオタクの様子がリアルに描写されてること。居酒屋さいたまチャンで唐揚げの舟盛りを食いながら「やっぱ○○なんだよなあ」と会話をするオタク描写のリアルさはなんなんだよ。リアルというか事実なので逆に面白くないまである。元ネタが存在する。そういうあるあるとかわかる的な面白さかもしれない。

ドルオタネタがしょうもないのから、社会風刺(オタク社会)みたいなやつもあり、わかるな~となった。なかでもAIオタクからいい匂いがする描写が頻出するのには笑った。
にしても2030年にAIロボットが普及するくらいのテクノロジーになっても地下アイドルはTwitterSHOWROOMなのが泣けてくる(笑える)。

オタク用語が物語に転用されていく展開にはクライマックスが読めてしまった感はあったが、それもオタクの様式美とも思える。

オタクのどうしようもなさとエモさ(エモいか?)が馬鹿馬鹿しく熱く(熱いか?)描かれていて面面白い小説だった。126ページの小説だからフォロワーのみなさんも気軽に読むといいらしいね。

 




ついでに最近見たVの話もしていい? いいよ


あにまーれ新人メンバーの羽柴と白宮の配信が最近面白い。この二人、相性がかなり良くて、二人が組むことでそれぞれの特徴が引き立つ面白さがある。
ざっくり言うと、羽柴は真面目で落ち着いたタイプ。積分ができる(V界では積分ができるのは超絶かしこです)。
白宮はめちゃくちゃアホっぽい!愛嬌あるアホの無邪気さ。
で、白宮は他グループでデビュー、からの紆余曲折であにまーれ加入という経歴がある。羽柴からしたらVの先輩である。だが羽柴がほとんどのことで白宮より一枚上手みたいな関係。体当たりな白宮と、スマートな羽柴、と見せかけて羽柴も全然どっか抜けてるところがあり…みたいな面白さがある。

www.youtube.com

その面白さが一番出ていたのが、アソビ大全四十七番勝負配信だった。収録されている対戦可能なゲームを全部やるという配信で、羽柴が勝つだろうなぁと全員が思っていたように総合点で羽柴が勝つのだが、様々な見どころがあった。めちゃくちゃ良い回。
白宮が「とびぐるま」「かおりぐるま」と読み続けてたり、「みみこれ角ちゃん取れるんじゃない?(ワープ過ぎて取れない)」などの超プレーを大真面目にやって羽柴がめちゃくちゃ爆笑してるのが最高だった。
他にも「みみこれCPUに勝ったんよ」はチュートリアルのことだったと後に発覚するなどの見どころがある名勝負だった。

羽柴「こんなに面白いんだ」
白宮「え、ルールわからなくても面白いの?」
羽柴「うん超面白いわ」

↑これね


もう一つの見どころはダーツ。
頭脳系のアソビでは基本不利な白宮が一番得意だったのがダーツ。高得点を連発する白宮ガチで凄い凄い!みたいな感じで、「羽柴が褒めてくれるから凄い楽しい!」とまでなった勝負。
そうやって白宮の見せ場がやっと来るんだけど、ダーツ二回戦目では接待プレイの片鱗を見せ始めて流れ変わってきて「あれ羽柴!? ねえ!?」となる感じ……!
(もしかしてこれ、漏れが好きなラジオハナヤマタの接待エピソードと構図が同じでは? 気づきたくなかった…)


当初は羽柴を中心に見ていたのだが、「白宮って可愛いんですよ」を聞いたことでそうなんだ!となり、その観点を得たことで白宮の配信がわかり始めてきた。今はGTA配信のアーカイブを見たりなんとなくマイクラを見たりしてる。結構わかってきた。羽柴のことは掴みどころという点でわからない感じがあるけど、何かあるのではという意味ではわからないことはない感じがあるね。

 

羽柴と白宮のコンビ、間違いなく面白いんだけど、俺だけが楽しんでいたい感覚がある。

 

 

ニコッ(*^_^*)