TrySailの「トライ」に感じるコンセプトとしての弱さ
【※追記 今はこんな細かいこと全然思わないくらい超強いユニットであると感じます】
声優ユニットは「声優が何を表現するか」のコンセプトやテーマが重要であり、ここに一本芯が通っているとユニットとして魅力的に感じるものです。
コンセプトやテーマは、ライブで優勝できるかどうかに関わる物差しのひとつであり、エモさを司る要因のひとつでもあると考えます。作品ユニットの場合はこの核部分を作品が担うのでめちゃくちゃ強いです。
それがTrySailの場合、ユニットの核となるものが、メンバー三人のパーソナル以外にないように思います。公式には「トライアングルガールズユニット」とあり、これは三人の関係性を表しているのでしょう。三人の関係性こそがTrySail最大の魅力という主張には共感できますが、ライブで優勝(古めかしい表現を二度も恐縮です)するためにはもうひと押し欲しいところです。
ではそのコンセプト部分に相当するものは何かと考えると、「トライ(挑戦)」が候補に上がると思います。トライはユニット名に込められた意味の一つであり、メンバーもよく口にするキーワードです。
しかし、このトライは、コンセプトやテーマとして注目してみると、あまりうまく機能していないように思えます。
挑戦(→成功)という、オタクがエモくなりがちな要素をテーマにしているにも関わらず、この部分にエモさを感じることがないと思いました。
なぜトライがコンセプトとして機能していないと思ったのか説明したいと思います。(※個人の感想です)
上田麗奈さんの声優ゆめ日記についての極めて個人的な感想
以前このブログに上田麗奈さんの「孤独」に注目した怪文書を掲載した。
その当時私はラジオハナヤマタを無限に聴いてしまう病気を患っていて、これはある種の病的な心理によって書き散らされたものである。
やがてこの記事が検索に引っかかるようになったり、「上田麗奈に、真剣。」な人たちに見つかったりなどして冷静になると、やはり個人の人格に関する要素を勝手に推し測り、それらしく論じるのは醜聞じみた行為だったのではないかと自省したりもした。
それからというもの、「孤独」というキーワードを自分で設定したせいで、上田麗奈さんをメディアで見るたびにその面に考えを巡らせるようになってしまい、煩悶する時間を過ごしたり、ばくおん!!を見てゲラゲラ笑ったりしていた。
そんなところ、ゆめ日記の発売が発表され、「そうなんだ。もっと知りたいなうえしゃまのこと」と思い『声優ゆめ日記 上田麗奈』の購入に至るのだった。6月発売のものを9月の今やっと買ったわけだが……。
ゆめ日記シリーズは推しが動いていればなんでも面白い人向けのものという偏見があったが、しゃま日記は思いのほか楽しめる内容だった。
さらにインタビュー部分には個人的に有益な質問があった。
以下、インタビュー該当部分文字起こし
――絵を描くことと、演技することの違いはどんなところですか?
絵は、自分自身と向き合わなきゃいけないし、自分の汚いところがどうしても出ちゃうし。汚いところが出るっていう部分は、一緒だなと思いますけど、でもやっぱり芝居と絵は全然違うなって思います。より、絵のほうが孤独な感じがしますね。
まだ、芝居は会話ができたり、アフレコ現場で。人と人がいて、物語が出来て、っていう世界だし。私自身とキャラクターっていう繋がりもあるし。絵は全くのひとりぼっちなので、寂しい感じはしますね。
え、これは決着なのでは。
前記事にある自説とこじつけたいわけではないが、なにか納得できる知見を得られた気がする。
絵と芝居は全然違う! そりゃそうだ。
めちゃくちゃすっきりした。なんて素晴らしいDVDなのだろうか…。
終了。この件はこれで終了でしょう。
■というわけで普通のレビューに移りたいと思います。
しゃま日記は四つのChapterとインタビュー、メイキング映像で構成されています。
Chapter1:惑わされて“ゆめ”心地【トリックアートを体験】
Chapter2:理想の空間を求めて【ドールハウスギャラリー】
Chapter3:もぐもぐ、お腹もいっぱいです!【食品サンプル作りに挑戦】
Chapter4:寄り添えるふたり【水族館で癒される】
この中ではChapter1と4が面白いです。トリックアート展と水族館はそれ自体が映像で見てもそこそこ面白いというのはありますが、しゃま的な感想が次々と出てくるので非常に有意義です。というか完全にデートと化した。
全編を通して上田さんがめちゃくちゃ喋るので、彼女の喋りが好きなら退屈しません。
あと、前記事で触れた孤独、家での虚無、暗闇、は各所でちらほら出てきますね……。
見所
◯Chapter1 トリックアート
トリックアート展を体験します。テンションが高い。上田麗奈さんが天井に張り付いたり大きくなったり小さくなったりします。そこそこ展覧会デートっぽい。
・「いえい! トリックアート迷宮館来ちゃいましたよ~~~上田麗奈だよ~~↑」「楽しみにしててくださいね~~行くぞっ!」
・「かのレオナルド・ダ・ヴィンチの受胎告知」
・「こういうのは…好き♡」
・壁に衝突
◯Chapter2 ドールハウスギャラリー
ドールハウスギャラリーでミニチュアの家具を楽しみます。ウィンドウショッピングのような。上京したての頃は家に家具が少なかったということから、ミニチュアで理想の空間を作りたいというコンセプト。買い物が長そう。実質買い物デート。
◯Chapter3 食品サンプルづくり
かなり地味です。寿司サンプル作りで私はシャリにネタを乗せる簡単なお仕事を思い出してあっ…ってなりました。
・「いまお寿司のお腹になってるも~ん」 ぼく「ラジオハナヤマタ沼倉愛美ゲスト回、ぬー『おそばのお腹じゃないかな~と思って』との対比(?)か!?!?」
◯Chapter4 水族館
水族館を見て回ります。クラゲとペンギンに興味あり。ガイドのお姉さんの解説が普通に面白い。水族館に行きたくなります。これは完全に水族館デート。
・「光を感じたい私も」
◯インタビュー
絵を描いています。
しゃま日記はまだ在庫が存在しているようなので、気になった方は品切れでプレミアが付く前に買いましょう。
プレミアといえば、田中美海さんの声優ゆめ日記は中古が高騰しているようですが、年始に地元に帰った時に探したら普通に新品が陳列されていてビビりました。オタク過疎地方なりのアドバンテージですね。
みにゃ日記は、乗馬体験、セグウェイ体験、アトラクション体験と「なにかに乗る田中美海」を3チャプター見せられるDVDになっていて、誰かもうちょっと構成考えなかったのかと思います。こっちはあまりデート感ないですね(疑似デート作品ではない)(カメラ視点の問題)(別にデートしたいわけではない)
鯉に餌をやるところが好きです。あとおまけのトランポリン体験が特殊なDVDみたいでポイントが高い…。
ところで、ラジオハナヤマタが店内放送で復活するらしいですね。その内容がBDBOXに収録されると知って購入を検討していますが、発売時期の年末はプリパラクリスマスライブを見に行く女児なので、おこづかい足りないかも…サンタさん来てくれるかなぁ…と悩んでいるところです。
【Amazon.co.jp限定】ハナヤマタ Blu-ray&CD Shall We Box「晴鳴五子路」(はなごころ)(オリジナル特典付き)
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のぶさんの最近は~
■寝ゲロをしました
ビールを3リットルくらい飲んでから帰宅即就寝をきめたら、まあその過程の記憶はないんですけど、目が覚めると枕の傍らに吐瀉物がこんもりありました。そいつを吐いた記憶はなかったのですが、起きてすぐトイレで改めて吐いて仕切り直しました。
布団がめっちゃゲロ臭いのに雨天続きのためちゃんと洗えなくて最悪。マットレスがめっちゃ水を吸う。完全に乾くまで床で寝ます。うっかり寝ゲロ死しなくてよかった。もう二度と酒は飲まないと誓う(半年ぶり4回目の誓い)。
■シン・ゴジラを観ました
面白かったです。登場人物がみんなクソ早口で喋って場面もバンバン変わるのでめっちゃ疲れました。ゴジラが熱線を吐くシーン、予備動作時点の、これから最悪なことが起こるぞって雰囲気がヤバかったですね。口から火炎をゲロゲロ吐いてるやつで「は?これで何人死ぬんだよ」って災害感覚で思うし、収束した熱線が街を焼きつくすのは絶望感ありました。劇伴センスくっせ~~と思いながらもかっけ~~やべ~~ってなりました。
俺もゲロで布団をめちゃくちゃにしてやって二度寝したし起きたらポカリを経口投与したので実質ゴジラみたいなところありますね。
■最近楽しみな女性声優ラジオ
SSちゃんねる:諏訪彩花さんが間を外した事を言いまくるようになってから面白くなってきた。当初は照井春佳さんの方が変な発言をしそうだと思っていたけど、この番組は諏訪さんがヤバい。リスナーへの自然な当たりの強さが鉄板で面白い。作家笑いに誘われる。
だれ?らじ:三人の呼吸がぴったりで面白い。最初の新鮮さがなくなって勢いが落ちてきたかという時に新コーナーを投入したりモグコミとコラボしたりして飽きさせない感じ。時間が30分位にまとまってるのも好印象。
ず~ぱら:喋れば面白いのにあまり喋らない声優である奥野香耶さんが喋るので面白い。喋りが面白いというか内面が面白い(気になる)。
ごちうさの新しいやつ:なぞなぞコーナーみたいなテンプレアニラジ要素も、パーソナリティ達がい感じに自分を出せているのがいい感じ。
それとラジオハナヤマタを無限に聴き続ける病気は治りました。
■今期アニメ
なんと一作も見ていません。オタクやめる兆候かもしれない。なりあがーるずとか台湾人形劇とかサンシャインとか、気になるものはあるんですが、アニメ見るエネルギーみたいなものを前期のはいふりで全て使い果たした感がある。プリパラは継続して見てます。
以上です
はいふり 改め ハイスクール・フリートの感想(長い)
『はいふり』改め『ハイスクール・フリート』面白かったですね。
全12話の放送が終わって少し経ちましたが、整理も兼ねて作品の感想的なやつを書きます。
はいふりをめっちゃ楽しんだ層と感想を共有したい気持ちがあるし、まるで楽しめなかった層にはどんなふうにめっちゃ楽しかったのか知ってもらいたい気持ちもあるので。
Twitterではいふりの話ばっかりしてるのがアレなので言いたいこと全部詰め込んだら無闇に長く散漫になって人に読んでもらう文章じゃなくなった感がありますが…。
■どんなアニメだったか
まず言いたいのが、はいふりはキャラアニメだということです。
キャラアニメという表現は、キャラを愛でるしか楽しみようがないアニメという意味ではなく、キャラクターの物語が中心という意味です。
製作陣曰くはいふりは「理解と和解と成長の物語」らしいです。そこを追うと全体が理解しやすくなりますが、別に答え合わせをしたいわけではないので程々にします。
つまり、はいふりの主軸はストーリーではなく、キャラクターの物語なんですよね。だから、反乱疑惑からの逃亡生活やウイルスの謎などの、一見全体のストーリーを引っ張っていくようにみえる要素はすぐに解決するし、明確な敵役が存在しません。そういうのを期待していたら拍子抜けしてしまいます。
はいふりめっちゃ楽しめなかった勢はここを誤解したまま最終回まできちゃったのだと思います。
アイマスの“通常コール”、汎用性低くない?
サビで「フッフー フワフワフワフワ」って入れるコールです。
特にアイマス現場で多用されています(発祥とかは知りません)。これを一部では揶揄した表現で“通常コール”と呼んでいます(詳しくは省略します)。
タイトルにアイマスと書いておきながらいきなりWUGの話なんですけど。
先日この動画を見て、通常コールが入ることに驚きました。音源を聴いていたときは考えてもみなかったので、この曲でフワフワするのかーと思いました。そのことをツイートしたらフォロワーに「いや『セブンティーン・クライシス』は通常コールめっちゃ入るでしょ」と指摘され、言われてみると確かにめっちゃ気持ちよく入るな…と思った次第です。
通常コールアンチをこじらせて自分の感覚がおかしくなっているなと思いました。
(セブンティーン・クライシスがイカしてるというのが一番言いたいことなので、動画を見てくれれば以下の文章は読まなくても結構です)
プリパラが今超面白い、って言いたいだけ。はぁ…真中のんちゃん…
アニメの方の話なんだけど。
今のプリパラめっちゃ面白い……めっちゃ面白くない?
面白いというよりは、盛り上がってる、熱い、って表現したほうが適切かもしれない。
自分の中では面白さがヤバいというか、毎週狂喜しながら見てるんだけど、なんか他の視聴者に目をやるとそこまでではないようで、微妙な温度差を感じている……。
不服極まりないので、何がありえん高まるのか、雑に説明したい。
まあ、単純なストーリーの面白さでいうなら一期のソラミ結成とかファルル編とかの方が上だと思う。
でもさ、ドラゴンボールで例えるなら、ベジータ戦あたりが一番面白いけど、魔人ブウ編の良さは他にはないみたいな感じで、そんな感じの全体のクライマックス感というか、集大成的な高まりを感じているんですよ。
その高まりの中心はというと“真中のん”に決まってるでしょ。
27話で語られた真中のんの野望の第一歩が始まったんですよ。
「お姉ちゃんがいつがプリパラの頂点に立って、そして…私がプリパラデビューしたら、そのお姉ちゃんに勝って私が頂点に立つの! それが夢!」
はぁ~~~。ありえんありえん。
この台詞から、真中のんプリパラデビュー関係はそれから全然音沙汰ないんだけど、3rdシーズンで動きだし、98話でこの夢が再び語られる。
27話→98話って。めっちゃ待ってた。待望の展開。67話の台詞も印象的。
プリパラの外からパラ宿の趨勢を見てきたのんちゃんが、ついに電撃参戦! それも正体を明かさず! 一人三役を演じて!
3rdシーズンの第二の主人公みたいなもんでしょ。
いや~~~。ありえんありえん。
プリパラ全体のストーリーもクライマックスであろう神アイドル編にあたって、ついに役者が揃ったという興奮がある。
つまり今のプリパラの面白さって、真中のんが好きかどうかに大きく左右されるということか。
育児パートは普通に面白いと思います。真中姉妹が好きなので。
のんちゃんのデビュー戦略もその性格から想像していた方法そのものだったし、一人三役はその上を行くものだったしマジ最高じゃないですか? その分現実ののんちゃんもたくさん登場するし最高。
あと、神アイドルチャレンジの演出もヤバくない? 脳から興奮物質が分泌されるのを感じる。神アイドルチャレンジでじゅのんぴのんもフレディマイクアクションしてたのは、それも見越して用意してたってことだし、真中のん恐るべしという感想しかない。
主人公視点で正体不明の人物という点は怪盗ジーニアスもそうだったけど、あれは引っ張られすぎて早く発覚してくれという思いが強かった(正体バレの時にはもう旬が過ぎてた)。対してトライアングルは正体バレしない方が面白いって感じ。
でも誰にも正体を明かさず一人で戦う真中のんは、プリパラのテーマ的にどうなっちゃうんだろうな。友達いないやん。
いつか苦境に直面しそう。苦境に直面する真中のん、見てぇ~~~、見たいもの。
そして田中美海さんの好演っぷりも凄い。
プリパラデビューしたいというのは田中美海さんも度々言ってきたこと。イベントでもドリパレ歌ったりしてたし。
それにしても一人三役やってしかも曲も歌い分けるとかありえんやばない?(ファン)(ありえん)(大躍進)(A&G NEXT BREAKS 田中美海のFIVE STARS)
『かりすま~とGIRL☆Yeah!』早く発売してくれという思いしかない。筐体曲も音源化してくれ頼む。
今はWUGのライブよりプリパラのライブで田中美海を見たいと思ってるくらい。
『プリパラ』じゅのん、ぴのん、かのんを熱演する声優の正体に迫る! | アニメイトタイムズ
そんな感じで今プリパラがめっちゃ面白くて『かりすま~とGIRL☆Yeah!』が歌われる度に頭抱えてるんだけど、みんなはそうでもないの?
上田麗奈さんの「孤独」について
上田麗奈さんのあれこれを見ていると「孤独」という言葉の独特の使い方が目に留まる。頻出する「孤独」は上田麗奈さんを理解する上で必要なキーワードのように思える。
「孤独」について言及しているものは、専門のオタクでない私が確認しただけでも以下のように多く見受けられる。
お題:自分のチャームポイントってどこだと思う?
孤独を愛することをチャームポイントだと言われました。
孤独を感じ、孤独をこう、意識しながら生きていけることがチャームポイントだというふうに先輩から教わりました。
2014/12/22 TVアニメ聖剣使いの禁呪詠唱 ニコニコ生放送 - 2014/12/22 22:00開始 - ニコニコ生放送
(自分の)良いところ、孤独を愛するところ!
2015/1/13 ラジオ ハナヤマタ~校内放送、しませんか?第25回
小学校ぐらいの時から、人は何で集団行動するんだろうっていうのでね、すごくね、あの不思議だったの。何で集団行動をして、なんでその中で、こう、学校の中とかも、人のグループの中とかでも、孤独になれる場所を探すんだろうって。
なんかさ、ちょっと人通りの少ないとこ行きたがったりとかしなかった? 屋上の出口のところとか、裏庭とか。そういう空間に身を置いていて、そこで出会いと別れを繰り返す不思議さ、みたいな。
なんかね、そこに対する「なんでだろう」って気持ちが凄い強くて、「悲しい」までいかなかった。
2015/3/10 ラジオ ハナヤマタ~校内放送、しませんか?第33回
吉田アナ「御冷ミァハは、沢城みゆきさん演じるキャラが
有能に追い詰めていっても、最後までしっぽが掴めない役。
上田さんは、あまり筋に関しては深く理解しないで、
その瞬間瞬間の何かを理解して演じてますよね」上田さん「台本も読んでごちゃごちゃ考えた結果、
やらなきゃいけないことは“孤独を求めること”だと思いました。
どんなに考えても頭の良さでは敵わないし、
だったらこの子の一番やりたいことを1つ知ろうと思って、
孤独を探しました」2016/3/24 http://www.allnightnippon.com/mcplus/information.php?date=2016-03-24%2020:40:00
※御冷ミァハについて、ハーモニーのアフレコがあったのは公開日から一年弱ほど前なので2014年10月頃だと考えられる。
このように確認できた範囲では、「孤独」に言及している件は2014年の終わり頃に集中している。(確認できた媒体がその周辺しかなかったともいえるが)
御冷ミァハの役作りにあたって「孤独を求めた」「孤独を探した」という。
時系列でその直後の時期であると思われるワルブレニコ生にて「孤独を感じ孤独を意識しながら生きていけること」を“先輩に言われた”と発言していることから、おそらくハーモニーの関係で得た観点であると推測する。
(ラジオハナヤマタ第25回は「肌が白いところがチャームポイントだって悠木碧さんに言われました」とも言っているのでワルブレニコ生より後の収録)
一方で、ラジオハナヤマタ第33回の発言から「孤独」は昔からの一貫したテーマでもあることが伺える。またこれは本質に最も近いような印象を受ける。
それから一年が経った2016年のインタビューでも(当時の振り返りではあるが)孤独という表現がブレないことから、やはり「孤独」は確立しているテーマなのであろう。
(※追記 原作読み返したらミァハが明確に言ってましたね…)
「誰かが孤独になりたいとしたら、死んだメディアに頼るのがいちばんなの。メディアと、わたしと、ふたりっきり」
穿ち過ぎかもしれないが、時期的にもダ・ヴィンチニュースで語られた、人と会う息抜き方法というのが逆説的に「孤独」の重要性を示しているように思える。
上田:私の息抜きって、人と会うことなんです。アガリ症だし、緊張しぃだし、人としゃべるのは得意ではないんですけど、だからこそ人に会わなきゃなって思っていて。ひとりでいると、自分の考えのなかだけで生きなきゃいけないから。私はまだいろんな経験も浅いし、それではもったいないと思うんです。いろんな人に会うと、いろんな知識や感覚が生まれて、それが楽しいし、リフレッシュになったりするので。お話するだけでもいいし、一緒にブラブラ歩くだけでもいいんですけど。
2014/11/14 「上田麗奈」声優インタビュー&撮り下ろしグラビア【声優図鑑】 | ダ・ヴィンチニュース
上田さんにとって「孤独」とはなんなのだろうか。
新明解国語辞典よると、【孤独】とは『周囲にたよりになる(心の通い合う)相手が一人もいないで、ひとりぼっちであること(様子)』とあるが、上田さんの場合は辞書的な意味にとどまらないことは伝わってくる。
そこでヒントとなるかもしれないのがこのインタビューである。
Q.叶わない恋をしたことはありますか?
A.初恋はレオナルド・ダ・ヴィンチです。笑
!?!?!?
レオナルド・ダ・ヴィンチが初恋って。黃木あじみか!?*1
オタクさんチームなら当然知っていると思うが、上田さんには芸術の趣味があり、その方面の感性に秀でている。
したがって上田さんがレオナルド・ダ・ヴィンチ(初恋相手)に強い影響を受けていると考えても不自然ではない。
「孤独」のルーツはレオナルド・ダ・ヴィンチにあるのではないだろうか。
『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』によると、ダ・ヴィンチは孤独に関してこう言っている。
孤独であることは救われることである。(P70)
画家は孤独でなくてはならぬ――画家は孤独で、自分の眺めるものすべてを熟考し、自己と語ることによって、どんなものを眺めようともそのもっとも卓れた個所を選択し、鏡に似たものとならねばならぬ。鏡は自分の前におかれたものと同じ色彩に変えるものだ。このようにしてこそ、画家は「自然」に従ったように見えるだろう。(P210)
画室における画家――肉体の栄耀が精神のそれをそこなわぬよう、画家または素描家は孤独でなければならぬ。ひっきりなしに眼のまえにあらわれては記憶によく保存さるべき素材を与える思索や思想に耽っているときはとくにそうである。もし君がひとりでいるなら、君はすっかり君のものである。たった一人だけの友だちといっしょにいたら、君は半分君のものだ、そして君の交際の不謹慎の度が大きくなればなるほど君の分は少なくなり、より多くの人といっしょに居れば、それだけ深くこういう不都合な状態にはまってゆくだろう。またもしも君が、「私は自己流にやってゆく、私は自然の物象の形態をもっとよく思索することができるようにわきに脱け出すつもりだ」と言いたいならば、私は、「これは仕損じるおそれがある、何故かなら君は何度もかれらの饒舌に耳を貸さないわけにはゆかないからだ、しかも人は二人の主に仕えることができない以上、君は友人としての役目を演じそこなうだろうが、芸術の思索の成果はなおさらやり損じるにちがいない」と言っておく。またもし君が「かれらの言葉がとどかず、従って私の邪魔をしないところまで身を退くつもりだ」と言うならば、私はこの点でも君に、「君は狂人扱いされるぞ、しかもこうしてやっぱり孤独になってしまうのが分からんのか」と申上げよう。それで、たとえ友人が欲しくても、君の画室からこれをえらぶがいい。この仲間なら各種各様の思索から生じる利益をあげる一助となりうるかもしれない。他の一切の仲間はおそらく極めて有害たるに相違ない。(P210)レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 上 (岩波文庫 青 550-1)
(旧字は新字に改めた)
画家を声優または役者と置き換えると、如何だろうか。「孤独」の、特に役作りに関して使われるニュアンスはこのことに近いのではないだろうか。
関連して、画室における画家は、上田さんの「家に虚無をもっている」発言(ディメラジ)を想起させる。
結論として、上田麗奈さんの「孤独」とはレオナルド・ダ・ヴィンチ的な意味での孤独である、というところで暫定的に納得した。
(追記:納得したというか、突き止めようがないので、あくまで恣意的な解釈に留まりますね…)
上田麗奈さんオタクの方々、なにか有益情報があったらさり気なく教えて下さい。
↓続き(?)
↓RefRainの感想
*1:プリパラにて上田麗奈が演じる画家アイドル。レオナルド・ダ・ヴィンチを尊敬し語尾にアート関係のダジャレを付ける。