自分なりのVtuber楽曲大賞2020を考える

ちょっと前の話になりますがVtuber楽曲大賞2020年が発表されましたね。順位を見てやっぱりね~と思ったり、あの曲がランクインしないのかよ~と思ったりしました。みなさんもそうでしょう。まあ私は投票しなかったので何も言う資格はないのですが……。
そこで今回は、今年よく聴いた楽曲の振り返りも兼ねて、もし自分ならどういう選出をしたのか考えてみようと思います。

 

 

Get!パティシエ★大作戦 - 御伽原江良

作詞:KOTOKO 作曲・編曲:新田目翔 

Get!パティシエ★大作戦

Get!パティシエ★大作戦

  • petit fleurs
  • アニメ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

爆高まり枠です。
なんと言っても作詞KOTOKO 作編曲新田目翔! 曲がめちゃくちゃオタク!
恋のためにお菓子作りを頑張る歌……と見せかけてその逆、パティシエ見習いの男をモノにしようという曲です。そのためならカロリーも気にしない女、魔法にかけられたジャンキーガール!
御伽原江良の一面とモチーフのシンデレラを解体して再構築したような歌詞にいいね~~~と無限に頷くばかりです。
サビの「魔法にかけられたジャンキーガール」「カロリーなんてかんけーなーい!」の気持ちよさなんですよね。これでもう勝ちです。
そしてDメロからの間奏の台詞! 台詞好きだな~~~~~~~からのラスサビ「幸せで膨らむチャンキーガール」とその部分ギターの決め所、高まりで脳の血管ちぎれます。ジャンキーガールがチャンキーガールになるのマジででっけえ声出るでしょ。

 

 

 

アンチグラビティ・ガール - 月ノ美兎

作詞:MCTC 作曲・編曲:TAKU INOUE

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イントロのバガンッって音、あれ2018年に月ノ美兎を見た俺が衝撃で頭をぶん殴られた音です。
月ノ美兎の「面白いこと」を探し続ける飽くなき好奇心と非凡な行動力を捉えた楽曲です。アングラが描く月ノ美兎像こそが私のVtuber原体験といってもいいです。だからこそいぇーーーーーーーーーーーーーのシャウトで泣けてしまう。
この曲が収録されたアルバムでは、家族に向けた歌、仲間に向けた歌が続いたところに、自分のことしか考えてない歌であるアングラで終わるという話も印象的です(「君を乗せて」ではある)。
受け売りですが、「ハリボテでもいい」という歌詞からは、月ノ美兎Vtuberといえば3Dモデルという時代にLive2Dで活動を始めたこと、デビュー前に送られてきたiPhoneに「終わった…」と思った話を想起します。そういう開拓者的な面にも触れて感慨がえげつないことになります。

ところで、私はこの楽曲が本家Vtuber大賞で2位だろと予想していたのですが(1位NEXT COLOR PLANETは確実なので)、結果は全然違いました。『それゆけ!学級委員長』が2位で、『アンチグラビティ・ガール』は7位でした。マジか!?
楽曲の優劣を決めたいわけではないですが、オタクが話題にしてたのは圧倒的にアングラだし、アニソン周辺が好きな観測範囲のオタクたちにも年間ベスト10確定みたいな空気がありました。何より莫大なエモに喰らったオタクが大勢いた印象が大きかったです。
こういう年間ベストを決める企画は後発ほど有利になりがち…という点を加味してもこの順位は驚きでした。その理由をなんとなく妄想してみます。

アングラがリリースされた当時、私は「委員長要素もサブカル要素も全然ないの偉いな」となんとなしに思ったんですよ。委員長キャラとのギャップや有名ネタに注目した表面的な理解と解釈ではない。 “本質”じゃんと腕組み理解者ヅラしていました。そして、それゆけ学級委員長がリリースされた時は理解が「一周回ったな」と思ったんです。注目するべきはそこなんじゃないでしょうか。

それゆけ学級委員長は学級委員長をヒーローに見立てたヒーローソングなんですが、それこそ委員長の“キャラ”をプッシュした曲になっています。着目したいのが、「負の感情全部をわたくしで隠しましょう」の歌詞は月ノ美兎の(嘘)名言集動画が出典であるし、「一緒に めいっぱい バーチャル ライラライ」はおそらく「一緒にせいいっぱいこの世を生きましょう!」という月ノ美兎がネタで書いたメッセージが元ネタであるということです。これ凄くないですか? “本質”の真逆ですよ。月ノ美兎というキャラクターをキャラクターとして描くことを徹底している。


私は『アンチグラビティ・ガール』の根底的な面こそが月ノ美兎の本質だと決めて譲らなかったんですが、『それゆけ!学級委員長』で描かれる月ノ美兎のキャラクターもまた本質なんですよね。今やどちらとも本質であり、コインの裏表のようになったのだなと思いました。
2018年を知るオタクならわかると思うんですけど、あの時勢において月ノ美兎ってインターネット人類にとってヒーローっていう感覚があったんですよ。アングラの月ノ美兎が俺たちのヒーローなんです。
でもオファーから月ノ美兎を知ったササキトモコさんはその感覚を持ち合わせていない。ブログによると、深夜ラジオのように夜が寂しい若者たちと一緒になって遊んでくれる「俺たちあたしたちの委員長」をヒーローだと思って『それゆけ!学級委員長』を生んだというような経緯でした(ブログ見てください)。そういうことなんですよ。きっとササキトモコさんのそれが2020年半ばに月ノ美兎を知った人の感覚なんじゃないでしょうか。TAKU INOUEさんは2019年6月には月ノ美兎を認知しているのでそこで違ってくるのかなと。
めちゃくちゃ雑な比較ですが、月ノ美兎のチャンネル登録者数は2019年12月に30万人、2020年12月の現在は65万人です。本当に一周回ったんだな~と感慨深く思います。

これ以上の妄想をするとファンの新旧比較や入れ替わりみたいな雑な印象語りに踏み込みそうなのでここまでにしようと思います。私は『アンチグラビティ・ガール』『それゆけ!学級委員長』どちらも好きです。

 

 

 

 

ミッドナイト、スターライト - ななひら

作詞・作曲・編曲:KOTONOHOUSE

いい曲!

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空見れば狂い咲くスターライト
こんな夜を寝過ごしたくはない
夢オチで終わらせたくはない
踊り明かそう夢が醒めるまで

この曲の歌詞、2018年から今日まで飽きもせずにVtuberを見てる俺の気持ちのことじゃないですか?
ななひらさん、厳密にはVtuberではないのかもしれませんが配信活動もしてるしVtuberとコラボもしてるので勝手にVtuber楽曲扱いしました。

 

 

フルスロットル☆すーぱーのゔぁ - すたーべあ!

作詞・作曲・編曲:やしきん

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クラブミュージックの勢力が強いVtuber楽曲シーンですが、この曲はアニソンらしさが全開で高まりと多動が止まりません。
高揚感とスピード感あるパワフルな曲展開に、すたーべあ!(天川はのさん・姫熊りぼんさん)の個性を拾っていくような王道のキャラソン的歌詞が乗ることでめちゃくちゃ楽しい曲になっています。「天使と悪魔のハーモニー」の歌詞のように、要所で見せる二人のハーモニーがアクセントとして目を引きます。それによってアッパーな曲でありながらベタッとしない印象になっている気がします。
Bメロ声質バリ立ちの「フルスロットル☆すーぱーのゔぁ」のフレーズの良さもさることながら、特に好きなのはサビ前の二人が掛け合いのように歌う部分。「まぶしー「ひかりー「はなつー「ふたつー「「星さー」」「ふっふっふー!」 👏👏 ←ボルテージを上げながらのタメと解放が気持ちよすぎてイク(オタクはクラップ音のパーカッション2回が大好き)
そこから続くサビも「水金地火木土天海冥」という口馴染みがあるワードから始まることで、ふっふっふーで上げたテンションを持続していくのがヤバいです。また、サビの区切りにも入る👏👏 のクラップ音が高まりを持続させるので多動が止まりません。多分現場で聴いたら高まりで脳の血管が切れます。
余談ですが、最近の私は天川はのさんの添い寝ASMR配信を聴きながら寝ています。無言の割合が高いこととBGM有りなのが希少性があっていい感じです。姫熊りぼんさんについては、板チョコアイス咀嚼音ASMR配信に謎の魅力を感じています。いや、余談大事なんですよ。

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ヒトガタRock - HIMEHINA

作詞:ゴゴ 作曲:南田健吾 編曲:猫舌ロロ+沢頭たかし(DORA)

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俺の中の中学生が大喜びします。

 

 

 

PINK,ALL,PINK! - 名取さな

作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:Haraddy

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「キミの声をきかせて もっと」←言いたいこと言ってくれるじゃん。名取の生き生きとしたボーカルが冴える多幸感に溢れた曲です。誕生日祝いの曲ですからね。桃井はるこ作詞作曲によって、アニソンシーンあるいはアイドルジャンルに属する楽曲になっていて非常に親しみやすいです。
「言わせんな、恥ずかしい!!!」を盛り込むことや「だだっだっ!」でサビを締めるなど、今日び桃井はるこじゃないとやらない作風であると同時に、名取さなっぽさもあっていいね~~~となります。
MVの影響もあるでしょうが、落ちサビででっっっけぇ~~~~~空間の広がりを見せます。完全に到達。もし現場なら俺は立ち尽くして天を仰ぐことでしょう。

 

 

 

soft cream - 鳳玲天々

作詞・作曲・編曲:nyankobrq & yaca

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とにかく心地よくて聴いている曲です。
母語が中国語である鳳玲天々さんの発音に脚韻の軽快さが合わさって独特の気持ちよさがあります。浮遊感のある音作りもそれを手伝っていてめちゃくちゃ良いです。
「右往左往」の中国語ネイティブっぽい発音や「Do or Die」のカタカナ英語じゃない発音が耳に残ります。
「『こんなあたしでよければどうぞ』なんて照れくさくて言えないけど」は#あくあ色ぱれっとの「こんな私を愛してくれる?」の引用対比だと勝手にこじつけて思って腕組んでいます。
余談ですが、鳳玲天々さんはメイドとしてご主人さまを足で踏みつけるようなASMR配信をやっているのがアツいです。試しに見てみたらリップ音やキス音もやっていてうわドキドキするな~~~と思いました。チャンネル登録しました。余談でした。いや大事なんですよ、余談は。アニメ主題歌を聴くならアニメ本編を見るとより良いように、Vtuber楽曲も配信を見ていたほうが深みが増すんですよね。他にもなんとなく見てみたアーカイブでは久しぶりに実家に帰りたいと言っていてそうだよな…となりました。

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NEXT COLOR PLANET - 星街すいせい

作詞:星街すいせい 作曲・編曲:酒井拓也

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いや~この曲が大賞1位に決まったのは知名度含めて順張りすぎるでしょ~わかるけど~と思いましたが、改めて聴いたらイントロからオーラがありすぎるし、Aメロからもう“美”すぎて、その完全無欠さにぐうの音も出ませんでした。
エレクトロの文脈を感じつつも、ギター、ベース、トランペット、アルトサックス、トロンボーンが生録音で組み込まれて凄いことになっています。
華美なサウンドに星街すいせいのハスキーなボーカルが合わさり最強に見える。管楽器が生録音なのはVtuber楽曲シーンではあまり見ないのででビビります。
2サビなしからのドロップ展開、悔しいけど大好きですね…。管楽器ドロップを初めて聴いた時はこんな派手で豪勢なことしていいのか!?と思いました(これドロップと見なしていいのか自信ないですが…)。そこからトランペットでラスサビに持っていくのでバチクソ笑顔になるんですよね(最後のソロがトランペットである自信ないですが…)。
とどめのアウトロの「La Lalalalalalala」はライブなら間違いなくシンガロングになるので、アイドルとして現場を意識してる面でも大アンセムです。マジでぐうの音も出ません。

 

 

 

V・V・斬り込みます!

作詞:大山恭子 作曲・編曲:安藤啓希

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バーチャルYouTuberドラマ『四月一日さん家と』のOP曲です。
歌唱者のジ・エイプリルフールズは、ホロライブのときのそら、にじさんじの物述有栖、avexの響木アオ、江戸時代から来た忍者の猿楽町双葉の4人からなるユニット。既存のVtuberシーンでは異色の越境メンバー楽曲として評価されるべきでしょう。
ドラマ主題歌でありながら、歌詞が作品モチーフではなく、Vtuber汎用楽曲みたいな感じになっているのが不思議です。ドラマの内容ではなく、Vtuberたちがドラマ界に斬り込むという歌詞ですね(なぜ?)。曲も斬り込むようなギターが印象的です。
Vtuberからも深夜アニメのOP声優ユニットみたいな曲が出てきたって部分で評価したい曲です。
なぜなら、『四月一日さん家と』が好きだから…。例えるなら、推し声優が初めてレギュラーの仕事を掴み取ってそのアニメの作品ユニットの一員として歌ってるOP曲的な感慨があります(しかも俺が好きな作品で)。まあ、声優ではないし推しでもないのですが…。


 

 

【番外編】

本家Vtuber楽曲大賞の選考対象にならないけどめちゃくちゃ聴いた曲を紹介します。

 

ホイホイ☆幻想ホロイズム - 宝鐘マリン with ホロイズムファンタジー
歌:宝鐘マリン
声:兎田ぺこら、潤羽るしあ、不知火フレア、白銀ノエル
作詞・編曲:ビートまりおまろん トラックメイク:まろん (IOSYS)
原曲:神々が恋した幻想郷 出典:東方風神録

Hoihoi*genso holoism (Houshou Marine with Holoism fantasy)

Hoihoi*genso holoism (Houshou Marine with Holoism fantasy)

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東方×ホロライブの同人作品『#幻想郷ホロイズム』のOPポジションの楽曲。作品のカタルシスが存分に詰め込まれています。Vtuber二次創作をVtuber本人が演じることで生まれるパワーが衝撃的でした。
作中では、宝鐘マリンはトラックに跳ねられて憧れの東方の世界に行ってしまうわけですが、現実の宝鐘マリンは二次創作を手段として「宝鐘マリンが東方の世界に行く」ことを実現しました。これってVtuber的にはほとんど同じことじゃないですか?
そういう謎論理から私は『#幻想郷ホロイズムに』大きな衝撃を受けました。作品を代表するこの曲がめちゃくちゃ好きです。
詳しくは過去記事で言及してるのでそれを見てください。…と言ってもわざわざ記事飛んで見に行かないのは知ってるのでコピペすることにします。

以下コピペ(一部修正あり)

「あの日みた幻想郷 いつも一人で憧れるしかなかった ありえない話でも 願い続けて世界は広がった…!」という歌詞で上述のすべてを表しているのがこの曲です。『#幻想郷ホロイズム』のOP的ポジション。ホロイズムファンタジー(三期生ですね)よる楽しい合いの手が特徴的です。
ハピコアめいたアップテンポで楽しい曲なんですけど、あまりにも泣き曲すぎてめちゃくちゃ刺さってしまったんですよね。
「ホイホイ☆アホイ ホイホイ☆アホーイ」みたいな合いの手が入っている曲がどうして泣き曲になってるんだよ…。というわけでその理由を言語化してみることにしましょう。

泣き曲なのは、夢の実現、大航海の予感、東方への愛、が詰め込まれているからなんですが、「宝鐘マリン with ホロイズムファンタジー(三期生)」であることがクソデカいんですよ。

一番の泣き曲要素は、Bメロの「大航海 待った無しの (船長!行こうよ船長!)」です。この合いの手がマジで好きすぎて狂う!!!
ここでエモを最大にためてからの「出航だ!(ヨーソロー!)」でサビに行くカタルシスがめちゃくちゃ凄い。大泣きポイントです。

「船長! 行こうよ船長!」の合いの手に、船長が東方の世界へと行くこと(夢の実現)を三期生の仲間たちが後押しするニュアンスが溢れていて、宝鐘マリン主人公回!!!!みたいな大肯定感が出てるんですよね。それがなぜ泣けるのかというと三期生だからとしか言えませんが、既知の人には伝わる理由かと思います。

いやそれにしても「宝鐘マリン主人公回」なんですよね。
『#幻想郷ホロイズム』は「宝鐘マリンが主役の東方作品」なんですが、このOPがあることで、「ホロライブ三期生の括りの宝鐘マリン主人公回」という性格も見えてきます。アニメでいう当番回みたいな感じ。メタ思考の逆をやるようですが、今回は宝鐘マリンの当番回で、(みんなで)東方の世界に行っちゃうエピソードなんですよ。自分の本作の見方って結構それかもしれません。コンセプトからずれる見方かもしれなくて申し訳ないけど、“ホロライブファンタジー”の面目躍如な解釈だから結構好きなんですよね。

関連してもう一つ言いたいのが、宝鐘マリンが幻想入りするドラマを作るにあたって、東方キャラクターのCVはホロライブメンバー以外に考えられなくない? ということです。仮に人気声優だったり、別の東方二次創作のキャストをそのまま起用していたとしたら、自分は本作にこれほどの説得力を感じなかったでしょう。事前情報が出た時は、東方×Vtuberという異色のボイスドラマが生まれてしまうことにヤバい気持ちになりましたが、船長が幻想入りするならこれより納得できる配役はないよな~と思います。(自分が東方二次創作に詳しくないだけで身内で固めるのが基本なのかもしれませんが)

言うなれば三期生を始めとしたホロライブメンバーが作った東方の世界なんですよ。そういう観点で「いつも一人で憧れるしかなかった」「キミたちとならどこまでも」の歌詞がガンガンに刺さってしまう!!! 『#幻想郷ホロイズム』はクリエイターの面々が作った作品ですが、その東方の世界はホロライブメンバーが船長の夢に付き合ってくれてるかたちで出来た世界とも言えます。船長の大航海を肯定するホロライブファンタジー、船長を東方の世界に誘うホロイズムファンタジー。そういう解釈をして自分はオンオン泣いています…。

歌詞が表す一人じゃなさについては順当に読めばリスナーたちのことでもあるのでしょうが、船長が三期生全員出演を打診したという背景からどうしても三期生寄りの目線で見てしまいます(好きなので)。

以上コピペ

加えて言うなら、間奏で作中台詞が散りばめられてるところがオタク的に大幅加点ポイントですね。
余談ですが、『#幻想郷ホロイズム』同時視聴配信では、宝鐘マリンが幻想郷から現代に帰ってくる場面にリスナーの「おかえり」コメントが溢れたことを知って、そんなん“完成”じゃん…とまた衝撃を受けました。

 

 

 

イヤホンロマンス - 宝鐘マリン
歌:宝鐘マリン
作詞:ビートまりおまろんIOSYS) 編曲:ARM(IOSYS
原曲:ネイティブフェイス、ハルトマンの妖怪少女、万年置き傘にご注意を、天空のグリニッジ
出典:東方風神録東方地霊殿東方星蓮船大空魔術

Earphones romance (Houshou Marine)

Earphones romance (Houshou Marine)

  • COOL&CREATE
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 『#幻想郷ホロイズム』から。これも過去記事で早口で語ってるのでコピペします。


以下コピペ

イヤホンロマンスの歌詞、もしかしなくても“船長が高校時代にガチで好きだった女”とのエピソードが元ネタですよね。「夕暮れ 鐘の音」という、放課後のチャイムを表す常套句を手がかりにするまでもなく明らかです。
一例を挙げるなら「月が照らした白い肌 触れていいワケ探して」なんて、高校時代スキンシップが激しい船長がその女のことはガチで好きだったから理由なく触ることができなかった話そのものです。

「恋い焦がれ幻想郷」がキーワードになっているけどあんまり東方関係なくない? “昔好きだった女”への気持ちを幻想郷への恋と重ね合わせて間接的に表現してるのかな……。
ちょっと謎だったのでまとめ動画を見ておさらいしてみました。

要約してみます。女子高の風土がノンケだった船長をその女のガチレズにした。ボディタッチするタイプだけどガチ恋だったから理由なく触れたりできなかった。その女に東方の原作を教えてもらい貸してもらった。一緒に曲を聴いたりして東方原作への好きを高めていった。3年の時に手を繋いだら「おまえはちょっとガチっぽいから怖いわ」で恋が終わる。今も仲がいい。

つまりイヤホンロマンスは………宝鐘マリンの東方のルーツを辿る曲!!!!!
いや、良すぎる……。

女子高時代にクラスメイトガチで好きになったことがある、東方原作を始めたきっかけもその女である、という2つの項目が結びついて「恋い焦がれ幻想郷」に集束する歌詞世界に、東方ボーカルアレンジならではの技を見た気がします。

メタ次元の船長の高校時代のエピソードが東方好きのきっかけでもあるという点から拾い上げられて、Vtuber宝鐘マリンの東方ボーカルアレンジ曲の形になって、作中では幻想郷に至ることで語られる船長のルーツみたいな立ち位置になってるの、上手くいえないけど良すぎるでしょ。「貴女と過ごした過去が動き出す」んだよなぁ……。
過去の失恋話も作品になることで肯定された感じがあり、またここでも肯定だな~と思います。

そういえば自分の高校時代にも、東方原作を貸してくれたオタクがいたし、東方原作がわかる好きな女もいたし、登下校のバスではイヤホンで東方の曲を聴いたりしていたんですよね(一人で)。でも俺の体験は曲にはならないし、Vtuberになって幻想入りもしないじゃないですか。凄さってそこなんですよね。
逆に言えば、イヤホンロマンスは俺たちのそういう過去に少し寄り添ってくれてる曲でもあると思わなくもない。「イヤホン越しのロマンス」を、曲を通した東方世界への普遍的な想いと解釈したい気持ちがあります。高校時代に東方を好きになりそうだった時期があり、以後ハマっているわけではない立場から聴く『イヤホンロマンス』の郷愁みたいなものがね、あるんですよね。

曲の面でいうと、もし東方作品と無関係にこの曲がソロ曲として発表されていたとしても超喜ぶくらいの魅力があります。アレンジも音域も、船長の声の良さを引き出していて素直に良い。やっぱりこういう声質バリ立ちのソロ曲は嬉しすぎるんですよね。

東方原曲が4曲も盛られていることにも気合っぷりを感じます(東方アレンジの世界を知らないので4分半の尺で4曲も組み合わせることあるんだと驚きました)。

以上コピペ

早口で語っていましたね…。

 

 

 

【さらに番外編】

 

janken junkie by nenpulse | Free Listening on SoundCloud
つのまきじゃんけんを同時市長するさくらみこが曲になっています。2020年最も流行ったBootlegなんじゃないでしょうか。どうやって紹介すればいいのかわからないですが……。
歌メロ(?)はつのまきじゃんけんだけでbaselineで2分7秒と簡潔でじゃんけんに負けて勝って特大転調して終わる。かっこいい。
環境変化が早すぎて、さくらみこの深夜から朝までのARK配信も「あの時代の思い出」になっていますよね……。

 

USADAb-step by Angeart | Free Listening on SoundCloud
ぺこらっぷRemixで一番好きです。「ヒカキンの兄はセイキン♪」だけはどうしても許容できません。

 

ホロライブがbpm200で吹っ切れた by 7_7 | 7_7 | Free Listening on SoundCloud

今年一番聴いた曲かもしれません。ホロライブのアレをBPM200にしたBootlegです。浅学ながらジャンル的にはブレイクコアの一種と思ってるんですが実際分類するならなんていうんでしょうか。

 

Hky Sigh by CDR | Free Listening on SoundCloud
アレにブレイクビーツが乗せられまくってるんですがその加減が気持ちいい。2番Aメロからめちゃくちゃ最高。

 

失礼しますが、RIP (Nhato Remix) by Nhato | Free Listening on SoundCloud
さすがのクオリティ。展開特盛で笑ってしまう(最高~!)。

 

Flash Back City -TOMOYU Funkot Remix-

boogeyvoxx.bandcamp.com

原曲も好きなのですがこのRemixは特に好きです。
余談ですが、Fraさんとコーサカさんが“昔話”をするこの配信が良いんですよね。

www.youtube.com

クラブや彼らを取り巻く縦社会ってやっぱり怖いんだな~とか、現場叩き上げってこういう経験してるんだな~みたいなエピソードや、お互いの活動の評価など、色々な話が聞けて面白いです。
クラブミュージックジャンルの人たちってクラブ・パーティという場を題材にした曲作りがちすぎるだろと思っていましたが、この話を聞いてからは、そうなるだけの色々な感情があるんだな…と思うようになりました。

 

 

 

【結論】
それでは最後に……

2020年の個人的Vtuber楽曲大賞1位に輝いたのは……

 

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フルスロットル☆すーぱーのゔぁ - すたーべあ!
です!!!!!!

 

選考理由:一番高まるから!